【配球理論】1番危険なカウント0-2
カウントには0-0から2-3まで12通りあります。
その12通りの中で1番危険なカウントが0-2。
当たり前ですがバッテリーは0-3にしたくありません。
どうしてもストライクが欲しいカウントです。
プロでもアマでも1番ストライクが取れる球種はほとんどの投手がストレートです。
なので0-2というカウントはどうしてもストレートを選択する事が多くなります。
その為、打者も今までの経験と、まだ一球見逃しても余裕がある為ストレートを1.2の3で狙ってくる確率が非常に高いです。
プロ野球選手も試合前打撃はほとんどストレートを打っています。
このバッテリーと打者の考えからフリー打撃のシチュエーションが完成するのです。
その為、ここで変化球でストライクが取れる投手と変化球を要求できるキャッチャーはこの危険なカウントを脱する事ができます。
しかしここで「俺はそれを読んで変化球を狙うよ」という打者の方。
読みが外れる事が多いでしょう。
危険なカウントという事を分かっていないキャッチャーがほとんどだからです。
野球を始めた頃から誰でもストレートを打つ練習をしてきた数が多いはずです。
キャッチャーの考えを読み、先を行ってしまったせいで、そのストレートを見逃してしまう事になります。
野球の1プレーは捕手のサインから始まる為、打者が捕手の考えの先を行くのは難しいです。
逆に捕手は打者の考えの先に行かなければいけません。
最後に、1番危険なカウントがなぜ0-3ではなく0-2なのか。
0-3というカウントは打者が有利すぎて逆に手を出しにくいカウントです。(手を出してくる打者もいます)
0-3からヒットを打たれた場合、気持ち的には四球を出したのと同じようなものなので投手が受けるダメージは少ないです。
逆に打ち損じてアウトになった場合は打者のダメージが大きいのと、投手をかなり助ける事になります。
打者は0-3からのアウトはチームメイトの目も気になるでしょう…
これらの理由により0-3というのは案外危険ではないのです。
配球で勝敗が分かれます!
配球というものは試合の勝敗を分けます。
出す指の本数で勝てる試合を落とします。
1試合サインの出す回数は100〜120回。
この全てのサインに意味と意図を持っているキャッチャーがどれほどいるでしょうか?
これはプロ野球も一緒です。
僕の言う意図とは「ストレート2球投げたから次は変化球」こんなものは意図ではありません。
キャッチャーのレギュラー争いに配球という所は加味されにくいです。
なぜならコーチ、監督も配球に関しては無知な人が多いからです。
そしてコーチや監督などをやる人はエリートが多いでしょう。
しかしエリートや、一流プレーヤー程配球を考える人は少ないです。
技術でレギュラー争いやピンチを切り抜けてしまうからです。
しかし野球は相手があってのものです。
技術だけで戦うと太刀打ち出来なくなることがあります。
よく高校野球やプロ野球などを観てると、もったいない一球を1試合の中でかなりの数を投げています。
何もかもがレベルの高いあのプロ野球でさえ、この配球というのは盲点です。
レベルが高い故でしょうか。
自分の手でチームを勝利に導く。
配球を分からない人の方が圧倒的に多いので評価はされにくいですが、勝つ確率を極限まで上げるキャッチャーになりたいものです。
配球の相対性理論反対
野球の配球には相対性理論というのがあります。
インハイの次はアウトロー
インローの次はアウトハイ
高めのストレートのあとは低めの変化球
といったように相対的に打者を攻め立てる理論です。
この攻め方は人間の仕組みを使う為、効果はあると思います。
しかし効果があるというだけでそこまで大きな効果はないと思っています。
なぜならこの相対性理論は野球の攻め方のセオリーであり、打者の頭に入っているからです。
どれだけ配球を散らして相対的に攻めても打者がずっと一点張りをしていたらかなりの確率で打たれます。
それならば、打者の思考と意識を読み、その一点張りの一点をかわし続ける方が打ち取れる確率が高いのではないかという自論です。
配球迷走してませんか?
配球、迷走してませんか?
キャッチャーをやっててサインを出す時、「バッターさっきと待ち変えてるかな?」とバッターの脳の思考回路を探って迷走していませんか?
実際バッターが次の球や2打席に行く時に待ってる球など思考を変えるかどうかはわかりません。
そこは予測不能です。
ではここでも打者の気持ちで考えて見てください。
例えば1打席目、ストレート狙いすぎてキャッチャーにストレート待ちがバレたなと思ったとします。
2打席目入るときにカーブも視野にいれると思いますが、ここでキャッチャーがバカなのか考えてくるかはバッターにも分かりません。
キャッチャーの思考を読みすぎて変化球を狙い大好きなストレートを見逃してストライク取られた経験ありませんか?
その時後悔の気持ちが大きくないでしょうか?
バッターも待ちを変えるのにも勇気がいります。
正直何も考えないキャッチャーの方が多いのでストレート待ち続けてた方が良い結果に転ぶ事が多いでしょう。
その為、一球一球多少の思考は変わりますが、基本的に待ちを変えるバッターもそう多くありません。
仮に打者が頭を使って読まれて打たれたとしてもその打者が頭を使う事がわかっただけで、次の打席でさらに策が練れます。
ストレート待ちでストレート投げて打たれるとフリーバッティングされただけでほぼ何も残らないのです。
2ナッシングから1球外す意味、効果
何事もそうですが、野球にも昔からの文化や伝えがあります。
それが意味のある物もあれば意味のないものもあります。
野球には昔からの伝えで、2ストライク0ボールは一球外せ。という伝えがあります。
この伝えの意味、効果を考えた事がありますでしょうか?
何も考えず、ただ一球外すと意味のない物になります。
ではなぜ一球外すのか?
それは打者の思考をコントロールする為です。
自分自身が打席に入ってるイメージをしてください。
2S、0Bからストレートを一球外に外されました。
次は何が頭をよぎりますか?
野球をやっていればこのセオリーである、変化球が頭をよぎる事でしょう。
数%でも変化球が頭をよぎればストレートに差し込まれる、詰まる確率が数%上がります。
何が言いたいかというと、セオリーや前の打席などの情報からバッターの思考をコントロールして少しでも打ち取れる確率を上げる事が大事と言うことです。
最近では3球ストレート勝負するキャッチャーもいます。
バッターもキャッチャーがどのタイプかは分かりません。
ただ一球外すと、どセオリーが頭をよぎるのは確かです。
ストライクゾーンギリギリで外す必要はありません。
外したんだよ!と打者に分からせればいいんです。
大きく外れた場合はピッチャーにボールを返すときに「OKいいよ!ナイスボールだと」言えば外した事が伝わります。
ピッチャーに言ってるようでバッターに言います。
これだけで充分なのです。
しかし!
ここでセオリーの裏をかいてストレートで勝負に行くも、完璧にストレート待ちで打たれた場合。
バッターが何も考えてない可能性が出てきます。
そうなると次打席からそのバッターはカモにできる可能性が出てきます。
野球の配球の役割
はじめに、これは僕個人の勝手な考えです。
こんな考えの人もいるんだーと参考程度に見てください。
僕の中で配球の役割というものはバッターの待っている球と違う球を投げるという事です。
ストレートを待っている打者にストレートを投げるのと
ストレートを待っている打者に変化球をなげるのと
打たれる可能性が高いのはストレート待ちの打者にストレートを投げる方が当然高いです。
打たれた、抑えたではなく、どれだけ打たれる確率を下げる事ができるか?
それが配球の役割であり重要性だと考えます。
そこでキャッチャーというものは配球において、常にバッターが何を待っているのか、何を考えているのかをよく観察しないといけません。
打者の思考は一球一球変化します。
ストレート待ってたのに次の球では変化球を待つ事もあります。
バッターの考えは全部は分かりせん。
ただその中でもバッターからは多少なりとも一球一球情報が発信されています。
それを読み取り、キャッチャー自身の五感で抑えれる確率の高い方を選択していく。
ここではその数多くある、打者の情報の読み取り方や打者の心理や変化。
そして打者の考えを読んだ上で、抑える為の多くの引き出しを記事にしていこうと思います。